濵ちゃんの足跡

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22.特別講座4(時空間に強くなる)

長期に亙って時空間を見渡せるようになるためには、中長期計画の積重ねが一番効果があります。3~5年先を想定した中長期計画は外れることが大半ですが、それなりの意味があります。

中長期計画は、そのときのリーダの性格に最も左右されます。強気のリーダは右肩上がりのプランを作ります。そうでないリーダはフラットな計画を作ります。それでも結果はどちらも当たりません。中長期計画は、そういう性質のものです。

それでも、意味があるのは、将来を考えること、そのものにあります。現在の商品がいつまで売れるか、要素技術はどのように開発すればよいか、人員は足りるか、どういう教育が必要か、全部ロードマップが明確になります。このことが大事なのです。

この訓練を続けると、時空間を見渡す力が強くなります。市場が見えるようになってきます。自社の立ち位置がみえてきます。

ちなみに、通信方式の変遷は10年単位でした。1980年代はアナログ、90年代は初期のディジタルPDC、00年代はWCDMA、10年代はLTEです。

要素技術の開発には5年かかりました。カラーLEDはみつけたときに20mA流れていて、当時のモノクロLEDは0.5mAでしたから、とても実用に耐えることができませんでした。ところが翌年10mAになり、次の年に5mAになり、2.5mAになって、1mAが見えたときに、商品に実装しました。

そのように、過去の経験が長・中期計画の精度をアップします。でも真の目的は当たる、当たらないよりも、時空間を広くみる訓練をすることにあります。

特別講座4(時空間に強くなる)

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