濵ちゃんの足跡

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25.特別講座5(企業理念、会社は人)

会社は単に金儲けのための手段、組織ではありません。もちろん、会社は利潤を得て、雇用機会を増やし、その結果として正しく税金を払うことで、社会的な責任を果たすという役割があります。しかし、もっと大きな概念、つまり理念があります。

その会社で働くのは人です。人はお金儲けのために働いているのでしょうか。もちろん最低限の生活はしなければいけませんので、そういう一面もあります。でも、それだけでしょうか。人間はもっと崇高なものに働き甲斐をもとめます。それが企業理念です。企業のよって立つ考え方です。会社は市場環境に応じて、業種・業態を変えます。商品さえ変えることがあります。それでも変わらないもの、不変であるもの、それが企業理念です。

「全従業員の物心両面における幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」 これは、K社の企業理念です。従業員から全人類まで対象にしています。もちろんステークホルダのすべてを包含しています。徹底的に幸福を追求しています。幸福は人によって違いますから、ここに多様性も認めています。また、業種・業態にも、商品にも言及していません。それらを変えてでも理念を守るということです。すばらしいではありませんか。

起業するときには、優位な技術の活用や商品が先行する場合が多いですが、経営者はどこかで一歩下がって、冷静に、自分の会社の理念はなにか、よく考えてみてほしいと思います。

特別講座5(経営理念、会社は人)

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