濵ちゃんの足跡

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1.縁

お世話になったのは、縁があったからといえると思います。古くはLSI設計部隊の創出にお世話になりました。そしてiモードの初号機のS/W開発チームの編成にもお世話になりました。また幾度ともなく声をかけていただきました。これらを顧みると、何かしらの縁があったと言えると思います。こうして皆さんと一緒に仕事ができるというのも縁でしょう。

ビジネスにとっての一番の縁はお客様です。良い商品やよい技術、よいパートナーと出会うのも縁ですが、やはりよいお客様と出会うことが一番大事で、それに出会えるか出会えないかというのも縁であると言えます。

一方、縁という文字は「縁(ふち)」とも読めます。帽子の縁、あの「ふち」のことです。この縁(ふち)ということを考えてみると、縁(ふち)というのはぎりぎりの境界のことで、右に行けばセーフ、左に行けば落っこちるという非常に危なっかしい状態をいいます。

縁(えん)と縁(ふち)が同じ文字であるということは、そこに何らかの関連性があると考えていいと思います。何が言いたいかというと、「縁(えん)」を大事にしなさいとよく言いますが、それはどういことかというと、ぎりぎりの「縁(ふち)」を常に歩いているのと同じ緊張感を持ってお付き合いをしなさい。さもないと「縁(えん)」というものはすぐにどこかへ飛んで行って消えてしまうよ。縁というものはそのくらい大事にしないといけないものだよ、と教えてくれているのだと思います。

ビジネスを行う上でお客様を大事にするということは、それだけの緊張感をもって対応せよということだと思います。

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