濵ちゃんの足跡

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6、失敗(その2)

前回「失敗は失敗の元」、「成功は成功の元」という話をしました。今回は失敗の原因について話してみたいと思います。

失敗の原因の大半は「計画のまずさ」にあります。

最もひどいのは計画も立てずに行動している場合で、このケースでは失敗か成功かの基準さえ存在しないので、自分が失敗しているという認識もない、成果がいつまでも上がらなくても、俺は頑張っているのに何故だ!という自問自答に苦しむことになります。

その次は、計画が曖昧な場合です。よく言われる5W1H、When(いつ)、Who(誰が)Where(どこで)、What(何を)、Why(何のために)、How(どんな方法で)、という計画は常識ですからほとんど人が立てています。でも曖昧だというのはそこに計画されている詰めが甘いのです。例えば、どんな方法でということについて反省してみると、将棋や碁のプロのように何通りも考えて最善の手を選んで攻めているでしょうか。殆どの場合は思いつきだけでやっていませんか?

もうひとつあります。将棋や碁の場合の最終目標は勝負に勝つことですから非常に明確です。けれども我々の仕事の場合は毎日毎日続きますので最終目標が何なのか分からないままになっていることがよくあります。

欧米の人たちは、これを明確にするために、よく「GOAL:」という言葉を使って定義します。この仕事のGOALは何か、このプロジェクトのGOALは何か、そういう使い方です。何だか分かった気分になりませんか。GOALは目標ではありません。目標というのは達成すべき数値、目的は達成すべき狙い、GOALは最終的に実現すべき形態または概念、と言っていいと思います。

失敗しないために、まず綿密な計画を立てましょう。そこには目的があり、目標が明確になっています。そして最終的にどういう形態になりたいか、どういう概念を実現したいかというGOALを明確にします。

そうすればいろんなアプローチの方法がみつかり、その中から最善手が選べ、次善の手法も用意できます。ここまでできれば、そうそう失敗することはありません。

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