濵ちゃんの足跡

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42、山を買うとき

「森をみて木を見ず」、「木をみて森を見ず」ということわざがあります。これはどちらも、片方だけではよくないということを言っていると思いますが、ちょっと脱線して、本当に山を買うときの話をします。

山を買うときに、景色がきれいだから買うという訳ではありません。山に生えている木を買うのです。実際にどうやって買うかというと、一本一本の有効体積を積算して買うのです。脱線ついでですが、木の体積は「石」(こく)という単位で計算します。1尺x1尺x10尺が1石です。参考までに、米も「石」という単位で計りますが、1石は10斗=100升のことで、重量は150kgです。4斗=1俵=60kgですから、1石は2.5俵ですね。

ちょっと脱線すぎましたが、山を買うときには、1本1本、目の高さの周囲を測り、どのくらいの長さかは目見当で計算します。このときに木の真ん中が腐っていないか、フシが内蔵されていないか、曲がりは大丈夫か、もう徹底的に吟味しながらチェックして行きます。そして木の種類毎に単価を掛けてトータルを出して見積もるのです。実際に山を買うという場面はなかなかないと思いますが、山を買うときには徹底的に1本1本の木をチェックしているのです。つまり、森をみて木を見ていますし、木をみて森もみているのです。

我々の仕事に当てはめると、長期計画と短期計画を同時に成立させることが大事で、これらは個別には存在しないのです。毎日毎日の成果がなければ長期計画を立てても意味がないことは容易に理解できると思います。まずは短期計画必達を全力で行って下さい。

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