濵ちゃんの足跡

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103.協調

100年に1回とか言うたいへんな不況に見舞われています。こういうときには、とにかく最大限の経営効率が求められます。シンクラビジネスにおいて経営効率を上げる方法、それは今ほど「大同団結」すべき時はないかと思います。お互いの強いところを活用しあうことで無駄な費用を徹底的に削減すべき時です。リジッドな契約を交渉している時間はありません。共通の認識を持つものが集まって、すぐに行動に移すべき時です。

こういうふうに思うにはそれなりの背景があります。私は約15年間、携帯電話のビジネスを担当していました。FOMAの初号機は1社で開発しましたが、そのときの開発費は267億円でした。これでは事業が成り立たないと考え、2号機目は某社と2社で協業しましたが、経営効率は2倍にはなりませんでした。それを反省して3号機では6社協業に持ち込んだところ、効率は6倍どころか10倍以上になりました。

つまり、今の醸成期のシンクラビジネスは、まだまだ市場規模が十分ではありませんので、今の段階で消耗戦に入ってはいけません。H/WやF/Wを作っているメーカーは徹底的に尖った商品作りに専念すべきです。「性能」で尖ったものを作る、「品質」で一番を目指すも良いですし、「コスト」、「大きさ」、「重さ」、とにかく何かで徹底的に尖ったものを作るべきだと思います。SIerは、お客様により密着し、お客様により有難がられる「システム性能」と「サービス」の実現に集中すべきです。

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