濵ちゃんの足跡

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185.文化・文明比較

フェイスブックもツイッターも文字が読めないと情報は伝わりません。エジプトの識字率を調べてみると71.4%で、約3割の人が文字を読めません。対して日本は99.0%、これでも世界の20番目くらいです。(なぜか世界的には旧ソビエト連邦関連の国々の識字率が非常に高いので、別途調べてみようと思っています。)エジプトの識字率約70%は江戸時代の江戸の町の識字率とほぼ同じです。武士はもちろん文字が読めましたし、裕福な層の町人も寺小屋などに通って読み書き・そろばんを習っていましたので、江戸の町はほぼ2/3の人は文字が読めたと言われています。

日本人の優秀さを証明する例をもう少しあげると、土器を作ったのは世界で一番日本が早いのではないかと言われています。青森の遺跡でみつかったのですが、AMS炭素測定年代(±150年の精度)で1万7千年前のものといわれており、少なくとも現在見つかっているものとしては世界最古のものがこれです。

もっと遡って、石器時代の話ですが、単に割っただけで鋭角な部分を使うのではなく、部分的に磨いて鋭角にする部分磨製石器も3万5千年前のものが日本で見つかっていて、これも世界最古です。これらの年代はメソポタミア、インダス、エジプト、黄河の4大文明より古いことになりますので、世界で一番先に日本文明が芽生えていたことになります。

ついでに、日本語の単語の数、いわゆる語彙はいくつあるか知っていますか。約50万語あります。それもオリジナリティのある単語です。これも世界一です。日本人はもともと文字を持たなかったので、漢字を大陸から導入しました。普通なら、そのまま言葉も漢語になるところを、訓読みを追加したり、ひらがなやカタカナを発明して表音文字を作ったり、日本独自の文字体系を創り出しました。また、逆に、日本で作られた単語が中国で使われていることを知っていますか。江戸時代末期から明治にかけて、西洋書物をいち早く和訳したときに、それまでの単語の中になかった概念は新しい単語を作って当てはめました。自由とか企業とか法律とか、500単語以上あります。それが今中国などの漢字圏で標準的に使われているのです。

磨製石器や土器の例のような文明の開化時期の早さ、漢字導入時の工夫、識字率の高さ、どれをとっても日本民族のほこるべき事実です。最近、国境問題や環境問題で押され気味の日本ですが、もっと自信をもって対処できる土台を日本民族が持っていることを知ってほしいと思います。

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