濵ちゃんの足跡

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215.製品の安全設計(2)

(2)寿命

製品の寿命がきたときに、どういうふるまいをするかも安全設計で非常に大事な要件です。直近の例では、なんと言ってもパナソニックの石油ファンヒータでしょう。普通、製品は7年から10年くらい使われて廃却されるというパターンが想定できますが、このケースではもっと長く使われていて、それも中途半端に使えたために、大きな事故に繋がってしまいました。

今回の大震災の場合では、非常事態時に動かなければいけないUPSがほとんど役に立たなかったというニュースがありました。もし電池が古くて状態が確認できなければ動作させないというのが安全設計上のセオリーですから、これはこれで正しいのです。

今、産デバでポータブル電池を開発していますが、電池が古くなって過放電状態になったら、それを検知して、コンセントを挿しても充電を開始してはいけないのです。

(3)まとめ

アラーム灯の底にある5mmくらいの穴が水滴で覆われて音が聞こえなくなるという事故が発生しています。急須と同じ原理で、もうひとつ小さな穴を開けておけば解決できるように思います。

残念ながら、我々は設計のプロではありませんが、ちょっと気を回せば解決できることがたくさんあります。自分が扱っている製品についても不安全なところはないか、寿命がきたときにどんなふるまいになるか、是非、考えてみてほしいと思います。

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