濵ちゃんの足跡

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閑話休題(19)映画「椿三十郎」、「マリと子犬の物語」

1本目に「椿三十郎」を観ました。この映画は山本周五郎原作の黒沢作品傑作のひとつで、三船敏郎主演の非常に印象の深い旧作があり、これを織田裕二主演でリメーク(再現)したもので、予告の段階からどんな仕上がりになるかたいへん楽しみにしていました。

結果は、例えば、切られても音だけで着物も切れていないし血しぶきも飛ばないというように、一昔前の表現レベルで再現(リメーク)という意識が徹底されており、最近の映画のリアルなものに比べると物足りなさはありますが、これはこれでいいかなと思いました。

中身は、全編「痛快」の一言で言える超娯楽映画です。

2本目は、新潟中越地震のときに山古志村で実際にあった話をもとにした「マリと子犬の物語」です。

マリという母親犬と3匹の子犬が、地震で生き埋めになったおじいさんと孫を助けますが、地震で道路が寸断され、交通手段がなくなって孤立してしまった山古志村は全村員長岡市への移住を決めますが、残念ながらこういう非常時は人間優先で、非情にもマリと3匹の子犬はやむなく置き去りにされてしまいます。

マリと子犬は飼い犬ですから、人間から餌を貰わないで本当に生きていけるか、皆が心配する訳ですが、そしてその上に大雪の一冬を越えてしまいます。ほんとに生きているか。

話は、ハッピーエンドで、それでもマリのたくましさで子供達3匹とも無事に生還する訳ですが、こちらの方は、太郎と次郎が生き残った「日本版南極物語」と言っていいくらいの「感動」の連続で、特に動物好きの人にとっては涙、涙連続の映画でした。

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