濵ちゃんの足跡

前のページ 次のページ 目次へ戻る

閑話休題(20)映画「ナショナル・トレジャー」、「アース」

正月映画はニコラス・ケージ主演の「ナショナル・トレジャー(リンカーン暗殺者の日記)」を観ました。謎解きあり、カーチェースあり、宝探しあり、非常に楽しい映画です。結局、莫大な宝が見つかって、古代文明が紐解けるという、ハッピーエンドの物語で、正月映画としては非常に後味のいい、気分のよい映画でした。

次に観たのは、最近封切りされた「アース」という映画です。全編動物のみで人間の出てこない映画です。渡辺謙が吹き替えのナレーションを行っていますが、こういう映画ですから、字幕のものより吹き替えの方がお薦めです。

「アース」の内容は、北極圏の動物、白熊の生態から始まり、徐々に緯度を下げながら、針葉樹林には動物はほとんど住めないとか、温帯地域では、ベンガルトラが出てきたり、サバンナのライオンやヒョウやキリンなどとともに、新しい草を求めて大行進する草食動物や、干ばつの中を水を求めて行進する像の厳しい情況などを実写で写し出します。また、海の動物の描写も多く、鯨が赤道近くでお産し、何も食べずに子育てし、南極海まで餌を求めて4000キロも移動するところなど感動的な場面がたくさんあります。さながらに、動く動物図鑑といった映画ですから、親子連れのお客様で、最近になく満杯でした。

一貫して流れているメッセージは、地球環境問題、温暖化が与える影響です。鯨の餌であるオキアミなどのプランクトンも海水の温度上昇で減ってきているとか、北極圏の氷がシャーベット状になり自身の体重が支えきれなくなって白熊がおぼれそうになったり、餌が取れなくてとうとう餓死するところが描かれています。

白熊は、このままの状態が続くと2030年には絶滅すだろうとナレーションされます。考えてみて下さい。2030年というのはもうすぐそこのことです。何も白熊が悪いことをしている訳ではありません。全部、人間の生活が白熊を絶滅に追い込むのです。

地球環境問題、温暖化対策ということはよく頭では理解していますが、無駄な照明やTVをつけっぱなしにしたり、まだまだ自分の実際の行動が伴っていないことに、この映画を観ることで否応なしに気づかされます。

?

前のページ 次のページ 目次へ戻る