濵ちゃんの足跡

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閑話休題(28)ロートレック

ロートレックは私の大好きな画家のひとりで、1850~1900年前半の人ですが、後年は、リュウマチに罹病して指が動かなくなった手に絵筆を括りつけて傑作を描き続けたと言われています。ロートレックのもっとも特長は、光を絵画で表現しようとしたことで、木漏れ日の中の女性を描いたときに、その女性の顔にグリーンの絵の具をのせて、当時の批評家からは、「腐りかけた肉のかたまり」と酷評されましたが、今では、光を表現した最高傑作としてロートレックの代表作のひとつになっています。

ロートレックには、3人の息子がいて、2番目の息子ジャンが映画監督になります。ジャンの映画には、父ロートレックが絵画で表現しようとしたモチーフや、絵画と同じような服装やシーンがあります。絵と映画には50~70年の開きがありますが、息子ジャンが如何に父ロートレックを尊敬していたか、よく分かります。

今回の絵画展は、この父ロートレックの絵画と息子ジャンの映画が一緒に展示されており、なかなか見所がたくさんあり、絵と映画の好きな私としては大満足の展覧会でした。でも残念ながら皆さんには推奨できません。昨日までで終わりだったからです。

絵を鑑賞したり、映画をみたり、読書をしたりすることは、教養が高まるとともに、自分自身の心の安らぎを得るのに最高ですので、是非、皆さんも、機会をみつけて鑑賞して下さい。

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