濵ちゃんの足跡

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電流と自然

実物の機器では電流の流れる回路は見つけにくい。直流は豆電球回路と同じで回路が閉じている。交流、高周波になるとC結合で思わぬところに回路ができる。

負荷Z(インピーダンス)が小さいときは、メインの線路に電流が流れる。線路幅をできるだけ大きくしてR・L成分を小さくする。メインの川の流木や砂をさらえばスムーズに水が流れるのと同じである。途中の水漏れはおこりにくい。だから、わざとC結合を作って周波数成分の高いノイズを除去できる。ベタアースが有効になる。負荷Zが大きいときは、途中で電流が漏れないようにしないと負荷まで電流が届かない。だからC結合が起こらないように線路を離す。ベタアースなど論外である。途中の水漏れを止めるのと同じである。負荷Zが小さくても大きくても流れ出した電流は必ず元に戻る。ベタアースも線路として考える。水を吸い取るスポンジのイメージではない。海に流れ込んだ水は水蒸気になって水源に戻って完結する。信号の到達時間を揃えたかったら等長線路にすればよい。電流の渦も水流と同じだ。

情報を揃えていっぺんに計算すれば短時間に理想的な解が得られる。しかし情報はいっぺんには発生しない。水の流れと同じである。はじめは上流の如く、中流、下流の処理、その情報量によって計算精度があがる。ビッグデータを使った計算は、海から立ち上る水蒸気に見える。

細かい違いを検討する前に原理原則を考える。大まかに自然は似ている。分からないことがあると、似ている自然現象を探す。 濱村

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