濵ちゃんの足跡

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任意後見人

保険の適用には順番がある。交通事故>労働災害>健康保険の順序は大概の人が知っている。介護>身体障害>難病となるとどうだろう。素人には分からないことが多い。家人は理解していない。市役所の手続きなど大の苦手である。子供たちにも仕事があり、手続きや介護に時間を割いてくれるかどうか。

これらを解決する方法として「任意後見人制度」を研究している。同期入社で早くから方針を変え、法曹界へ転進した人がいる。そのS君の紹介である。任意後見人には司法書士などの専門家が就く。任意後見人は任意監査人、家庭裁判所に監視される。安心できる仕組みである。公的な諸手続きだけでなく、財産管理、買い物、相続なども対象とすることができる。

結果的には家族に負担をかけることになるが、幾らかは軽減できる。本人が生きている間のサポートが特徴である。契約はライフプランや財産目録がベースとなる。予め契約する。判断能力を失っても契約のとおり履行される。1.月1回程度F2Fの面談をするみまもり段階。2.財産の一部を預けて公的な諸手続きに加えて入金・振込みなどを管理してもらう段階。3.基本的に全ての財産を預けて判断能力を失っても契約どおり履行してもらう段階。4.死後の事務処理段階。5.残った財産を遺言執行人への引渡す段階。合計5段階である。どのような状態になったら段階をあげるか設定できる。受取人が自分でない生命保険の受取りや遺族年金の手続きは対象外で、当該受取人と別途契約する必要がある。

働きたい若いお母さんがいる。子供を安心して預けることのできる保育所が必要だ。それと同じように介護離職が問題になっている。丸紅の40~50歳台の社員にアンケートした。現在だれかを介護している人は11%。これが2016年には80%超になる可能性があるという。理由は分からないが、今度は若いお母さんでなく、働き盛りの人が働けなくなる。

スムーズに運営をするためには家族との合意ができている方がよい。独身であってもこの制度を利用すれば憂いは減る。契約内容にもよるが月額3~5万円で、自分専任の管理人を確保することができる。濱村

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