濵ちゃんの足跡

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お盆

お墓や仏壇を掃除し鶏頭やほうづきなどの季節の生花を飾ってきれいにする。むかしはひぐらしが鳴いて花立てや線香立ての竹筒を交換する槌の音があちこちのお墓から聞こえた。

13日の夕方には迎え火。縁側に提灯を灯したり、本格的に庭先で燃やしたりする。その煙や明かりを目印にしてご先祖様や亡くなった人が帰ってこられるという。16日の朝には送り火を炊く。京都の五山の送り火はそのなごり。この間をご先祖様と一緒に過すことにより、近況を報告したり、今あるおかげはと感謝したりする。

菩提寺のお坊さんは「死後の世界は分霊自在で仏壇とお墓はつながっている」と言われる。足がわるい人は仏壇で拝むだけでも一向に構わないと。

往復の交通網の混雑は嫌だが、日ごろ疎遠になっている人を交流させる日本のよい習慣でもある。濱村

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