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農薬禍

乱舞する源氏ボタル。虫かごでは小さいと蚊帳の中に放す。独特の臭いがする。翌朝には全部畳におちていた。草にひっついて飛ばないホタルをミミズボタルといった。なたねをとった茎がよく乾燥している。それを竹棒の先にくくりつけて飛んでいるホタルを払い取る。めっきり見なくなった。幼虫のヤゴがたべる川ニナがいない。

月遅れのひなまつり。山村ではまぐりの代わりは田螺。たんぼで拾い集めてゆでる。針でつついてひっぱりだす。りっぱな貝の一品になった。菱餅やあられはお得意もの。女子はお雛様。男子もその子その子の掛け軸があった。今は風習が変わっている。田螺がいない。

小動物の変化は確実に人間に影響している。大したことがないようにみえても体重比でみれば小動物にはつらい。農薬が累積して地道に効いてくる。

経営も同じ。大したことはないとすると、後で大事になる。毎日の小さな変化を見逃さない。濱村

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