濵ちゃんの足跡

前のページ 次のページ 目次へ戻る

窓のあかりはひとつ

上海からケータイの工場があった杭州には西へ200kmほど高速道路を走った。上海近郊の農家は金持ちで5階建てぐらいの家に住む。周囲は高い塀。門番が いる。暗くなると明かりは一室だけ。ひとりっこ政策だから、大きな家でも一部屋にいる。

ときどき私有の高速道路がある。華僑が国から買ったものだという。そのお金で高速道路が延びる。いかにも中国らしい。私有の道路の入り口出口にゲートを設けて回収していた。国営より手際がいいし、路面も整備されていた。

中国の非労働化は日本の老齢化よりも急激に来る。一人っ子同士だからその子供たちにはおじさん・おばさんがいない。従兄弟もいない。両親とうまくいかなくなったら誰に相談するだろうか。

甘やかされて育つ。勝手な言い分がとおる。分別があればいいが。濱村

前のページ 次のページ 目次へ戻る