濵ちゃんの足跡

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集中

国際統括を拝命して仏社に赴任して半年。帰国命令があった。国内の売れる商品がないと。責任者の言うことを聞かなくても良いからなんとかしてくれと。このままでは潰れる。早速ド社に事情を話した。カメラ付きケータイを2社に依頼済だという。「3社目に是非」とお願いする。成功しても70万台がMAXだという。

背水の陣。心をひとつにすることだけを考える。開発する商品を1つに絞る。リーダはひとり。技術者は現状を中断して全員参加。これでだめだったらというところへ追い込む。既存の機種を売る小人数だけにしてカメラの経験のあるNCCチームを合流させる。FF社からデバイスを支給して貰うことを条件に未経験の超小型カメラ開発を別部門の先輩が請け負ってくれた。他社が10万画素に対して後発の当社は30万画素。

火事場の力がでた。通常14ヶ月の開発期間を半分の7ヶ月で終えた。バージョン変更機種も含めて265万台を出荷した。画素数など評判がよくド社のサーバも追加された。

NCCのリーダや責任者には恨まれたが事業は完全に立ち直った。濱村

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