濵ちゃんの足跡

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131.マナー

日本オープンゴルフをTV観戦していました。遼君が最終組でリードを保ち、優勝は確実かなという流れで、私は興奮して観ていました。15番ホールのことです。ロングホールでスコアを伸ばしたい遼君でしたが、1打目を曲げて、2打目もラフ、3打目がバンカーに入って、相当カリカリしていました。その4打目のバンカーショットでトラブルが起こりました。遼君がバンカーショットをしようとクラブを振り上げた瞬間です。「カシャッ」というシャッター音が鳴ったのです。遼君はショットを途中で止めて、音の下方向を睨みながら、太ももを叩いて抗議しました。やり直しのバンカーショットはホームランになり、とうとうこのホールはダブルボギー。優勝を逃した最大の原因になりました。

ゴルフ場には、カメラを持って入らないというのが常識です。極度に集中力を要求されるスポーツですから、「カシャッ」というシャッター音も駄目なのです。もちろん携帯電話のカメラもそうです。盗撮防止のために音が鳴るからです。ですから、遼君の15番ホールでのカメラ撮影はたいへん非常識なマナー違反の訳です。その他、ゴルフでは、ティーショットの構えに入ったら静かにするとか、パットのときには自分の体や影が邪魔をしないようにするとか、歩くときにはラフを歩かないでフェアウェイを歩くとか、靴を引きずって歩かないとか、いろいろペナルティにならないマナーがあります。

マナーといえば、食事のマナーがあります。洋食で言えば、ナイフとフォークの使い方、耳のついた食器以外は皿を上げてはいけないとか、和食では逆に皿をちゃんと持って食べないといけないとか、箸の上げ下ろしとかいろいろ決まりごとがあります。ただ食事の場合のマナーで一番大事なのは楽しく会話して美味しく食べることで、フォークの使い方を間違えて数が足らなくなったらウェーターが補充してくれますので、あまり気にすることはありません。音をたててすすったり、ガチャガチャ音を鳴らしたりして、雰囲気を壊すことは絶対にしてはいけません。脱線しますが、フランス料理ではスープは皿の手前を上げて前方にスプーンを動かしてすくいますが、英国では逆に、皿の奥を上げて手前方向にスプーンを動かしてすくいます。英国人に言わせると、前方にすくうと他人にスープをかけてしまうかもしれないから、手前、すなわち自分の方向にスプーンを動かしてすくうのだと説明していました。

ほかに、服装のマナーや乗車のときのマナーなどがありますが、マナーとは何か、私は「他人を不愉快にさせない」ことに尽きると思います。

これを営業活動に当てはめると、きちんと大きな声で挨拶をする、ゆっくり正しくお客様の理解に合わせて話をする、翌日にはタイミングを逃さないで御礼も電話やメールを行って次のアポイントを約束するというようなマナーがあると思います。

大阪府の橋本知事が、上司と部下の関係のマナーを問題にしていましたが、いろんな関係においてマナーがあると思います。「回りの人を不愉快にさせない」、よく注意して、自然の振る舞いでマナーが守られている、自分の所作に品格があるようにしたいものです。

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