濵ちゃんの足跡

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案山子

名神を疾走する車の後部座席で嗚咽する。自動選局の電子チューナー基板を設計している昭和50年頃だった。運転手のIさん「だいぶん親不孝していますなあ」。いかにも両親が言いそうな歌詞だった。日本紳士名鑑に載っている御老体。経営より気楽とくったくがなかった。

「ちゃんぽん食べたか」が最終回だった。さだまさしの若い頃の実話。もともと佐田家は浜田の大地主の家系。バイオリンを習っていた。作曲をはじめる。落語が上手でトークがうまい。シンガーソングライター・タレント・小説家など多才。手作り感を前面に出し葉書を中心にした深夜放送に知らず知らずに引き込まれる。

竹内久美子によればトークの上手い人は出世するという。言葉は浮気の言い訳のために発展したとも。よくしゃべる男性は油断できない。

「元気でいるか、・・・、お金はあるか、今度何時帰る」。いつの間にか言う側になった。濱村

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