濵ちゃんの足跡

前のページ 次のページ 目次へ戻る

23.特別講座5(持ち場と立場)

特別講座5は、「実践、行動、経営」の話です。

最初に、持ち場と立場の話をします。

あなたの持ち場はどこですかと聞かれたら、即座に言えますか。例えば、会社の中で言えば、職制そのものです。○○課とか、△△部です。今、この講義は、会社の長たる人のために行っていますから、あなたの持ち場はもっと大きいものでしょう。ひとつの事業とか、会社全体かもしれません。

それでは、持ち場は会社の職制だけでしょうか。実はその職制が持っているもののあらゆるものが持ち場となります。例えばお客様、これもあなたがお付合いしてケアしないといけない持ち場のひとつです。例えば仕入先、これもあなたが大事にしなければならないパートナーであり、持ち場です。例えば、商品群、これもあなたの持ち場です。そういうふうに考えてくると、関連会社や協力会社、金融機関、法律事務所、税理事務所、株主様、いろんな視点で考える必要があり、それがすべてあなたの持ち場になってきます。会社の長なら、ステークホルダ全部があなたの持ち場です。会社は階層化して分担しています。自分の持ち場をしっかり認識しておかないと、他のひとを干渉します。十分に把握しておく必要があります。

立場は分かりやすいと思います。課長とか、部長とか、事業部長とか、社長とかです。それぞれの肩書きでふるまいが異なります。課長は最前線のリーダで、部長は小隊長ですから、会社の命令に従って実行しなければなりません。会社の命令に自分の余計な判断を差し込んではいけません。逆に、事業部長は事業全体、社長は会社全体のことを、どうすればよいか戦略的に常に考えています。

持ち場と立場、このマトリクスで考えることが異なります。

余談ですが、家庭についても、持ち場と立場をよく話し合って、認識し合えば、なくなる問題がたくさんあります。その認識ができていないから、糸がこんがらがってもつれ合い、問題が起ってしまいます。お父さんはお父さんの持ち場と立場があり、お母さんはお母さんの持ち場と立場があります。子供には子供の持ち場と立場があります。それぞれの持ち場と立場を認識し合い、責任をもって実行すれば、揉めることなどありません。その上で互助が成り立つのです。これらの認識が曖昧ではいけません。

特別講座5(持ち場と立場)

前のページ 次のページ 目次へ戻る