濵ちゃんの足跡

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80.この半年の世界情勢の変動に注目を!

北京オリンピックが閉幕しました。開催国の中国は、メダルの獲得においても、運用面においても、一党独裁国家に相応しい統制力で、見事にオリンピックを成功させました。いろいろな問題が隠されているという事実があるにせよ、成功させたことは紛れもない事実です。このオリンピック景気に引っ張られた中国経済は、この後どうなるでしょうか。一旦大きく緩むでしょうか。それとも2年後の上海万博にむけてもう一段加速するでしょうか。この半年間、非常に注目すべきポイントのひとつだと思います。

米国の大統領選挙が真近です。共和党が勝つか、民主党が勝つかで、サブプライムローン問題に起因する経済問題の対処の仕方が変わりますし、中東政策も大きく変わると思います。その他の内外政策も大幅に変わる可能性があります。米国経済の急激な回復は無理としても、世界経済に与える影響は極めて大きいものがあると思います。

BRICs、ブラジル経済が苦しんでいます。ロシア経済もまったく活力を失っています。ロシアのオリンピックでのメダル争いの大幅減少も、ある意味ではロシアの活力の低下を象徴しているように思えます。特に、南オセチアの独立承認問題は、欧米対ロシアという東西問題の再燃までとは行かないまでも、ロシア株価の急落で見られるように、全世界の中のロシアという位置づけを更に低下させると思われます。インドも一時ほどの成長力を見せていませんし、中国は冒頭に述べたとおりです。米・ロに代わって世界経済の推進力になるかと思えたBRICsがどう変化するか、目が離せません。

欧州(Eu)の団結力はますます強くなっています。携帯電話の例ですがエリクソンとSTマイクロがプラットフォームビジネスで合弁会社を設立しました。これにはノキアも一枚加わっています。欧州は欧州の中で協調するという動きがますます強くなっています。

東南アジア、韓国、日本などの東亜経済圏は、リーダー国家の出現がないというより、お互いに中傷し合うケースが多く、協調姿勢になりません。本来ならば、日韓がこれを引っ張らないといけませんが、竹島問題など、多くの問題を抱えて、出口さえ見つからない状況にあります。下手をすると日本だけが孤立するかも分かりません。

さらに、国内に目を転じてみると、日本も米国と同様に、国民の選択次第ですが、政権交代の可能性もあります。その政策次第では、大きく経済活動に影響がでる可能性もあります。石油や石炭などの鉱材料の値上げは少し収まったようにも見えますが、金余りになっている金融資金は今後どこに流れていくか分かりません。

この半年の世界情勢は、我々のビジネスの行く末を大きく左右します。大いに注目して、すばやく対応して下さい。

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